高級霜降り牛肉より断然うまい!幻のシメジ「ホンシメジ」の話
初めて食べたときに、ガッツーンと衝撃を受けたキノコがあります。
自分が今まで食べてきたキノコの中でも間違いなくナンバーワン。
その名もシメジ!
「おい、ふざけんじゃねぇぞ素人童貞。シメジなんざスーパーにいくらでも売ってんだろ!」
自分に対してそんな風に思われても、しょうがありません。
確かに、シメジはマルイやイオンなどのスーパーなどで普通に見かける、ありふれたキノコです。
では自分の味覚が間違っていたのでしょうか?舌がバカだったのでしょうか?何で膝枕が好きなのでしょうか?
いえ、それが違うんです。シメジはシメジでも、スーパーで売られているものと自分が食べたものとでは別物で、味に大きな開きがあるのです。
まず、スーパーで売られているシメジの話から入りましょう。
スーパーで売られているシメジ
スーパーで売られているシメジは、ヒラタケやブナシメジといった人工栽培のキノコのことを指します。
決してまずくはありませんが、その味わいに衝撃を受けるほど、味覚に訴えるものはないはず。
何度もいいますが、自分が食べたシメジは、スーパーで売られているシメジとは一線を画すスーパーシメジなのです。
いよいよ、そんなスーパーシメジについて紹介していきます。
幻のスーパーシメジ!「ホンシメジ」
おまたせしました。いよいよ、菌糸類最強の味わいを持つ、シメジについて紹介しましょう。
その名は「ホンシメジ」
市場に出回らないほど希少価値の高い天然物のキノコで、幻のキノコとも呼ばれています。
「香りマツタケ、味シメジ」と昔から言われている言葉があります。ここでいうシメジとはこのホンシメジのことを指しているのです。
それは本当にその通りでホンシメジの味わいたるや、キノコ類はおろか、高級牛肉にも勝ると自分は思っています。
話は最初に戻りますが、自分が食べあまりの旨さに感動したシメジこそホンシメジ。
滅多に手に入らない、超レアな極上キノコを食することのできた自分は、本当に幸せものだったと感じます。
ホンシメジを持ってきてくれた近所のおじさんには、感謝しかありません。
うちからお返しで出せるものといえば、夏に取れた鮎の冷凍物ぐらいでしたけど......
ホンシメジの味
さて、これまでの文章で散々ハードルを高くしまくって、今の段階で1番気になるのはその味でしょう。
自分の体験から、その味について説明します。
近所のおじさんが持ってきたホンシメジ。泥だらけでなんだかきたねぇなぁと思っていたことを今でも覚えています。
親父はさっそくフライパンにジュワーッとバターを敷き、貴重なホンシメジをポンコロと転がして、ヌラヌラと焼いてました。
匂いはそこまで強くはないので、特に期待もせず焼き上がりを待っていました(珍しいキノコとは聞いていたので、とりあえず食っておこうという気持ちのみ)。
ちなみに味付けはシンプルに塩とコショウのみ。
少し緑がかった仕上がりに若干の戸惑いを覚えつつ、兄にも使わせないマイ箸を伸ばし、ザッと少量を口の中に放り込みました。
嘘......だろ!?
こんなに味わいが濃厚なキノコは空前絶後だ......と驚くのも無理はないほど、その旨味成分にはとてつもないものがありました。
おじからもらった高級霜降り牛肉よりも、母親にねだって買ってもらった生協のコーンスープよりも、舌に与えられた旨味のデータ量は格段に上でした。
豚骨スープより、ホンシメジから採れたダシの方が濃厚なんじゃないかってくらい、その味わいは衝撃でした。
それでいて、やはりキノコなので、動物性の脂特有のしつこさはなく、喉元をスルッーとなめらかに通り過ぎていくのです。
ホンシメジを食べていたあの瞬間は、自分の人生における「幸せランキング」の第13位には入るでしょう。
ちなみにホンシメジは
こんな感じのキノコです。
機会があればぜひホンシメジを食べてみて
なかなかそんな機会はないと思いますが、ぜひもらいものでもホンシメジをもらうことがあれば、バターを転がしジュワッと焼いて塩コショウのシンプルな味付けで食してみてください。
海外へ行くよりも人生観が変わる可能性大です。
いや嘘です。変わらないです。
はい、というわけで個人的に衝撃を受けた幻のキノコ、ホンシメジの話でした。
アディオス!