24年間の人生の中で遭遇した"変な「あだ名」"とその由来を紹介する
チッス!
皆は、あだ名で呼ばれたことはあるだろうか?
かく言う僕は小学校5年生の2ヶ月ほど、「昭和」というあだ名で呼ばれていた。
理由はたった一つ。坊主だったからだ。
唐突な坊主で颯爽と登校した僕。昔の人かよ→昭和かよ、とそう言われたのが地獄の入り口だった。
初めは苦笑いで対応していた僕も、まるで淡雪が徐々に積もっていくように、フラストレーションを溜めていく。
遂にある日、昭和と呼ばれることにキレてしまった僕は、自分の体重の1.5倍以上ある60キロ超の巨漢と真冬に雪山で取っ組み合いをし、圧倒的に負けた。
※「昭和」と呼ばれていた小学5年生当時の僕の写真
もし僕に子供が生まれたら、「平成」っていうあだ名をつけられるような髪型(ツーブロックなど)にはさせないつもりだ。
さて、そんな悲運のあだ名を付けられた僕の他にも、あだ名で呼ばれているやつは周りにたくさんいた。
今回はその中でも特徴的なあだ名を紹介していきたいと思う。
キキアン
キキアンというのは、おそらく猿からの連想だろう。
このあだ名を付けられた少年は僕より二つ下の、猿耳をした少年だった。
彼は実の兄とチェーンソーで喧嘩をしたり、自宅の玄関で脱糞したり、色々とブッとんでいた。実の父親を"〜君"と呼んでいたことも彼の変人ぶりに拍車をかけまくってた。
だからキキアンというあだ名を付けられても、彼に同情する者はいなかった。あと彼自身特に嫌がるそぶりもなかった。
話は変わって、当時仲間内で流行していた名作映画のロードオブザリング。
その登場人物の一人であるスメアゴルにちなみ、「キキアン嘘つかない」という独特なワードが誕生。なので、何かあったら、「キキアン嘘つかない」と周りは皆言っていたものだった。
自分で書いていてもよくわからない。
ミルク
給食中に牛乳をこぼした男子のあだ名がこれだった。
ゆうち
中学時代の一つ上の先輩のあだ名。
一見親しみやすいあだ名に、恐ろしい真実が秘められている。
「ゆう"ち"の"ち"は、うん"ち"の"ち"で"ち"んこの"ち"」
これを聞いて先輩はどんな心境でいたんだろう......
先輩の気持ちを考えると、笑えてくる。ごめんね、ゆうち。
うんこ
今まで聞いたあだ名の中でもこれが一番ひどい。だが的を得ている。
この人も一個上の先輩だった。しかも同じ部活だったから、いやでも毎日うんこを目にする。
その人はちょっと天パ気味で髪型がとぐろを巻いていた。それを見た先輩達がうんこ(うんちだったかも)と名付けたのが由来のようだ。
本人の前で言うと怒るので、後輩である僕たちは専ら、影でうんこと呼んでいた。
影で呼ぼうが表で呼ぼうがうんこはうんこである。
あと、この先輩は全校生徒が集まる密室空間で、おならをした。その恥ずかしさを誤魔化すためにペコちゃんみたいに舌をペロッと出したので、ああ、こいつはうんこだなと思った(先輩ごめんね)。
ちなみに僕はこの先輩と同じ高校だったが、違う部活だったため交流がなく、高校に上がってからは、うんこと影で呼ぶ機会はなかった。
あだ名付けはセンスがいる
この世には2種類の人間がいる。あだ名をつける人とつけられる人だ。
そしてそれはセンスのあるなしによって決まる。実に残酷な才能の世界と言えるだろう。人生で初めて味わう挫折は、あだ名付けなのかもしれない。
もし、もしあだ名をつける側の人間になったのなら、皆が笑顔になるあだ名をつけてほしい。
一方でつけられる人になったら、それはもう受け入れるしかない。仮に気に食わないあだ名だったら、台風が過ぎるのを待つように、じっと耐えるしかないのだ。
頑張れ。強く生きろよ。
さいなら。